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レントゲン検査と被ばくについて

整形外科ではレントゲンを撮影することが多くあります。
特に初診時や骨折の評価では病態把握のためほとんどの場合レントゲンを撮影します。
検査によって骨折、骨格の異常や変形、姿勢、骨腫瘍、感染症などを評価するため重要な検査です



一方で患者様からは「診察でレントゲンをたくさん撮った」、「骨折の治療で定期的にレントゲンを撮って大丈夫ですか?」、「レントゲンを撮りすぎたらガンになるのでは?」という心配のお声をいただく事があります。

 




今回はレントゲンと被ばくについて解説します。

 

 

レントゲン(X線)検査に使用する放射線は、原爆に用いられるα線ではなく、TVや電子レンジで発生する電磁波の一種です。
以下にレントゲン(X線)検査による被曝量をお示しします。

 


★レントゲン1枚  0.02~0.05mSv
★CT検査     20mSv  / 回 
★自然放射線    2.4mSv / 年(レントゲン写真50~120枚分)
★白血病や癌    一度に200mSv浴びる(レントゲン写真4千~1万枚分)

 

 

私たちは自然放射線と言って、日常生活の中でも常に放射線にさらされています。(年間2.4mSv)自然に浴びる放射線量は、大まかに換算してレントゲン100枚分程度です。
200mSv以上のX線を一度に全身に受けない限り、身体に症状が現れることはほとんど無いと報告されています。

 

レントゲン検査による被ばく量は,毎日浴びている自然放射線と比べても多い量でなく、極度に恐れる必要はありません。           
一方でレントゲン撮影は安全だから行うのではなく、医療上必要があるから行うということが大前提です。放射線のリスクを上回るメリットを享受できるとお考えください。

 

どうぞ安心して検査を受けて下さい。

 

妊娠の可能性があり不安な場合は,超音波検査なども対応可能です。
お気軽に医師や診療放射線技師にお尋ね下さい。




院長  後藤悠助