ファシアとは筋膜だけでなく、筋肉、腱、靭帯、関節包などの身体の結合組織の総称です。
骨や内臓、血管や神経などの組織をつなぎ、身体を支えている膜です。
筋膜(ファシア)の役割
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1.姿勢の維持
筋膜は身体の全体に張り巡らされており、関節を超えてネットワークを形成し姿勢を保持しています。筋膜がバランスを保ちながら張力を発揮することで姿勢が保持できると考えられています。
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2.力の伝達
筋肉や腱の力は筋膜を通じて隣の筋肉や腱に伝わります。
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3.感覚のフィードバック
筋膜には感覚を脳に伝える神経が豊富に含まれていますので、皮膚からの痛みや痒みなどの感覚が筋膜から脳へ伝わり、認識されるようになっています。
筋膜がどうなると痛みが出るのか?
悪い姿勢で長時間過ごしたり、間違った行動パターンを繰り返すことによって、筋膜にしこりや癒着ができ、その結果血流が低下するなどの異常が起こります。
具体的な症状
- 柔軟性(関節可動域)の低下
- 筋力の低下
- 痛み、しびれ など
筋膜は網目上の構造をしており、動きに合わせて伸びたり縮んだりを繰り返しています。
例えば、長時間のパソコン作業などで猫背が癖づくと筋膜がアンバランスとなり、筋膜の一部が伸びきって、一部が縮こまるという現象が起きることがあります。上手に伸び縮みできなくなった筋膜は、普段よりも水分量が少なくなり、滑りや動きが悪い状態になります。
筋膜には全身にわたり感覚を伝えるセンサーが多く存在しているため、結果として様々な痛みを伴います。このような状態の筋膜を通常の状態へ戻すためにハイドロリリースを行います。